■ 「自然遺産」
自然の力で形成された自然湖。
その爪痕から、大きな自然の力で蘇っていく、自然の再生力。
人間は、自然と常に隣合わせに生きている。
自然への考え方を深められ、常に感じ取れる場所。
貴重な自然遺産と考え、環境を守り、保全し、大切に伝える活動を行なっています。
自然湖からの恩恵に感謝します。
自然環境へ配慮し、豊かな心地よい自然の恩恵を感謝し、享受します。
自然遺産 「自然湖」
■ 自然湖の生い立ち

長野県の南西部、かなりの山奥。道路が無く、県境も超えられない行き止まりの場所。
長野県木曽郡王滝村滝越。
3067mの独立峰 「御嶽山」の麓、木曽ひのきに囲まれた王滝川の上流部にあります。
1984年9月14日 長野県西部地震。
御嶽山の山体崩壊から引き起こされた土石流が王滝川に流れ込み、堰き止められ、深い谷間の森が沈み天然湖が形成されました。堰き止められはしましたが、王滝川として上流と下流があり多少の流れがあります。湖のように見えるので、このような名前がつきました。地理的な名称は「王滝川」です。
このように大きく残っている堰き止め湖としては、日本の中では一番新しい堰き止め湖です。
■ 自然湖の景色
自然湖と呼ばれる場所は川幅が広く、深くなり、約1kmほどあります。地震前は、深い森に囲まれ、王滝川が流れる美しい山深い渓谷でした。堰き止められた後、深いところで約20mも水位が上昇し谷間の森が水没してしまいました。水没していない部分の木々は、水面から悠々と生えているかのように、何本も立ち並び、神秘的な雰囲気が漂う湖の景色になっています。
年月が経ち、立ち枯れの木々が倒れ、少なくっています。また、支流の下黒沢から土砂の流入もあり、岸が広がっているところもあります。
自然災害、自然の力で形成された自然湖ですが、また、自然の力で風景が変化しています。自然の急激な変化と、ゆっくりした変化を感じられる風景です。
■ 自然湖での環境保全

自然遺産「自然湖」にて事業を行う上で、自然からの恩恵を享受するだけではなく、感謝し、畏敬の念を持ち、環境への配慮、整備の活動を行っております。また、自然災害があった歴史を配慮し、訪れた方には、災害の歴史を知っていただき、配慮した上で、活動を続けております。
1984年9月14日 AM8:48
長野県西部地震 M6.8 犠牲者29名
犠牲者の方、遺族の方に、深く哀悼の意を表します。
■ 環境保全整備








自然湖入口付近の草刈り作業。年に3回ほど。




カヌー乗り場より奥への旧道。獣害対策として、草刈り作業を行なっています。
熊、猿の群れの出没、落石、倒木、崩落があり、十分な注意が必要です。
事業を、安全に行うため、自然に対して最小の負荷になるよう必要最低限の整備を行なっています。
■自然湖についてのご案内
■自然湖の風景